番外編(川島雄三作品) NEW 2021.6.1
『貸間あり』C 川島雄三監督
1959年 宝塚映画


映画の冒頭のアバンタイトル。
ハラ作(藤木悠)が階段の路地で怪しげな本を売っている。
そこに地廻りの男たちが現れ、藤木悠は逃げ出す。

このロケ地について、前回と同様K氏(匿名希望)からメールで情報提供をしていただいた。K氏に感謝したい。
場所は大阪・なんばの「TOHOシネマズなんば本館と丸井」横から大阪地下街「なんなんタウン」方面
へのエスカレーター(下記地図E3出口の上=写真赤丸)。
ビル建て替え前の旧南街会館の横にあった階段とほぼ同じ場所ではないかとのこと。
K氏のメールには当時の詳細な説明が書かれていたが、
当時の建物を知らない東京育ちの管理者には残念ながら説明困難。
映画の階段の後方には「東宝」の文字(映画館?)も読み取れる。

赤丸写真の場所のグーグル・ストリートビュー

藤木悠は、階段=現在のエスカレーターを登り、地上へ出て左側の「戎橋筋商店街公式サイト」(現在はアーケード)
を戎橋方向に猛スピードで駆けていく。後方に島屋(写真赤四角)が映っている。
映画では戎橋筋商店街を走る藤木悠の姿を横移動で撮っている。
撮影では横に移動用のレールを組んだと思われるが、当時も相当の賑わいの商店街でよく撮影できたものだ。
スピーディで迫力あるアクション映像である。

         




                     
                       画面手前が戎橋方向


本屋で地廻りの男たちをまいて、そこで受験生・江藤(小沢昭一)と知り合い、一緒に商店街を歩いて行く。
『貸間あり』のタイトルと続く。

二人が歩く商店街だが、これもK氏によると「道頓堀商店街」ではないかとのこと。
画面写真には「いづもや」という飲食店の看板が映っている。

「道頓堀商店会オフィシャルサイト」内の「道頓堀写真館」の下から4枚目の写真
は、当時の「中座」の前に「いづもや」の看板が写っている。
この有名な商店街は管理者も何度も歩いたことがある。

取り壊された「中座」の跡は有名な人形のある「中座くいだおれビル」があるので
画面写真はそのあたりではないかと推測できる。
グーグルストリートビュー


成瀬映画『芝居道』(1944)の劇場のオープンセットのモデルとなった
「角座」もこの界隈にあった。


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